専攻していた写真のクラスで、僕は白黒写真に着色して古写真みたいな感じにするというのをテーマにいろいろと作品を作っていました。担任の教師はパティスミスにそっくりで、いつもライダーブーツを履いていました。そのパティ先生がある日、最近はこんなのがあるんだぞと言って、ラボにパソコンを持って来て、Photoshop をデモしました。
写真のレタッチが自由自在にできて、色を塗るのも簡単。それまで暗室で薬品にまみれながら何日もかけてやっていたような作業が、数秒でできてしまうのでした。これまでの苦労は何だったんだと、僕はとてもショックを受けました。
またそのパソコンというのが、同じパソコンでも、コンピュータサイエンスのクラスでやっている黒い画面のものとは全く違うもののように見えました。
これが Mac に接した最初でした。